近年、数ある高級腕時計の中でも、リシャール・ミルは“未来的な美学と超軽量テクノロジーの融合”という独自の地位を築いています。そして今、APS工場がそのリシャール・ミルRM35-02のレプリカにおいて、市場を揺るがす大きなアップグレードを発表しました。それが、全く新しい一体型ムーブメント「Calibre RMAL1」の搭載です。
一体型Cal.RMAL1ムーブメントの魅力とは?
今回搭載されたRMAL1ムーブメントは、見た目の再現性だけでなく、機能・構造においても徹底的にこだわり抜かれています。
■ 材質と構造:五級チタンによる軽量かつ剛性の高い設計
地板とブリッジは五級チタン合金製。表面はサンドブラスト処理後、PVD/TITALYT加工を施すことで、剛性と耐腐食性を最大限に高めています。この構造により、見た目の質感だけでなく、長期間の安定動作にも貢献しています。
■ 可変慣性テンプ&28800振動
特筆すべきは、可変ジオメトリテンプを採用している点。6つの可動式ウィングにより、巻き上げ効率を調整可能。1時間あたりの振動数は28,800VPHと高く、安定した精度を実現しています。
■ デュアルバレル(2つの主ゼンマイ)
ツインバレル構造により、トルクを分散しつつ長時間持続できるパワーリザーブを確保。精度と耐久性の両立に貢献しています。
無カド式テンプ採用の衝撃
このRMAL1ムーブメントの真骨頂とも言えるのが、「無カド式テンプ」の採用です。一般的なカド付き構造と異なり、摩擦や干渉を極限まで抑える設計により、以下のようなメリットが得られます。
✅ 圧倒的な精度
機械的干渉が極端に少ないため、理想的な環境下では±1秒以内の誤差も可能に。これは一部の高級トゥールビヨンモデルと肩を並べるレベルです。
✅ 長時間パワーリザーブ
エネルギー伝達効率が高いため、同じゼンマイ出力でも動作時間が長くなります。結果として、使用頻度が高くても巻き上げの頻度を抑えることができます。
✅ 機械美と視覚的インパクト
シンプルでモダンな外観は、リシャール・ミル特有のスケルトン構造とも非常に相性が良く、メカ好きの心を掴みます。
唯一無二の「本物の宝石」使用
そして忘れてはならないのが、APS工場のRMAL1だけが、ムーブメント内に上下とも「本物のホワイトサファイア」を使用している点です。他工場のレプリカでは、見た目だけの貼り付け型宝石が多い中で、APSは実際に宝石を機能部品として使用。これはコストを度外視した唯一の仕様であり、同価格帯の中で圧倒的な存在感を放っています。
まとめ:レプリカの限界を押し広げたAPSの技術力
APS工場のRM35-02は、外装の完成度だけでなく、ムーブメントの内部構造においても本気で原作に近づけようとした意欲作です。特に、RMAL1一体ムーブメントの採用と無カド式テンプ+本物サファイアの組み合わせは、まさに“レプリカの領域を超えた一作”と言えるでしょう。
リシャール・ミルの世界観を手に入れたいすべての機械式時計ファンにとって、このRM35-02は新たなマスターピースとなるはずです。